最高裁判所第一小法廷 昭和27(あ)1528 判決
主 文
原判決中有罪を言渡した部分を破棄する。
原判決の認定した第一審判決引用の起訴状末尾添附別紙一覧表記載の(
1)乃至(19)、(23)及び(28)の各犯罪につき被告人A並びに被告会社
を免訴する。
前項一覧表記載の(20)乃至(22)、(24)乃至(27)及び(
29)乃至(42)の罪につき被告会社を罰金一万円に、被告人Aを罰金五千円に
処する。
被告人Aにおいて右罰金を完納することができないときは、金五百円を
一日に換算した期間同被告人を労役場に留置する。
理 由
弁護人稲垣三郎、同朝尾皆之助の上告趣意について。
所論は、いずれも当裁判所の職権発動事由を主張するもので、刑訴四〇五条の上
告理由に当らない。
しかし、職権を以て調査すると、原判決の認定した併合罪中主文第二項掲記の各
犯罪については、原判決があつた後いずれも昭和二七年政令一一七号大赦令により
大赦があつたので刑訴四一一条五号により原判決を破棄した上同四一三条但書、四
一四条、四〇四条、三三七条三号により同罪については被告人並びに被告会社を主
文二項のとおり免訴し、爾余の罪に対する被告事件につき直ちに判決すべきものと
認める。
よつて、原判決の確定した主文三項掲記の罪((41)の罪は(40)の罪と同
時に行われたものと認められるから右大赦令二条の趣旨により赦免されないものと
認める)につき法令を適用すると、被告人Aの所為は、臨時物資需給調整法一条、
石油製品配給規則一条並びに同別表第一、一一条に違反し、同法四条(なお共犯の
- 1 -
分については刑法六〇条、罰金については罰金等臨時措置法二条、四条)に該当す
るから、所定の罰金刑を選択し、以上は刑法四五条前段の併合罪であるから、同法
四八条二項により罰金額を合算した範囲内で同被告人を主文三項記載の罰金刑に処
し、罰金不完納の場合は同法一八条により主文四項の期間同被告人を労役場に留置
すべく、また、被告会社は、その代表取締役Aが単独又は同会社社員B、C等と共
謀の上会社の業務に関し臨時物資需給調整法四条一項の違反行為をした場合である
から、同法六条により被告人Aに適用した前記各本条の罰金刑をその範囲内で主文
三項掲記のように科すべきものとし、裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決す
る。
検察官 福原忠男関与
昭和二七年一一月一三日
最高裁判所第一小法廷
裁判長裁判官 斎 藤 悠 輔
裁判官 真 野 毅
裁判官 岩 松 三 郎
裁判官 入 江 俊 郎
- 2 -